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Hashim"Primrose Path"(Cutting CR 207)1986

hashimprimrose.jpg

前回のマトリックスの際にハシムの"Al-Naafiysh"を引き合いに出したのですが、
リンク先の彼の経歴があまりにあっさりしたものなので我ながらビックリ...
まああの記事はブログを始めたばかりで、構成とかを全く考えずに書いていた頃
なので、当時調べられた限りの内容ではあるのですが...という訳で今回は
こちらこちらのインタビューを元にもう少し詳しく書いてみたいと思います。

ハシムことジェリー・キャリステ・Jr.(正確にはGerald C. Calliste Jr.)は
'65年にNYのブロンクスで生まれ、12歳の頃からクラブでDJを行っていました。
その後高校に入学して様々な人と出会ったり、自ら多くの宗教書/哲学書を
読み漁るうちにイスラム教に開眼し、ムスリムに改宗して自らの芸名を
Hashim(アラビア語でDecisive-決定的な、明確な-の意)と名乗ることにします。
当時彼とよくツルんでいたのが後にインペリアル・ブラザーズのシングルで
共演することになるDJのウィズ・キッド。二人は自室でラジオを聴きながら、
流れた曲のコードを聴きとる競争をよくやっていたそうで、この遊びを
繰り返しているうちにハシムは自然とキーボードの演奏に習熟していった
とのこと(スクラッチの腕前はウィズ・キッドのほうが上だったとか)。

その後ハシムは当時4人しか社員の居なかった新興レーベル、トミー・ボーイで
掃除人として雇われ、音楽業界に興味津々だった彼は掃除以外の雑事も手伝う
ようになります。同レーベルからデビューしたばかりだったソウルソニック・
フォース
ジョンザン・クリューの垂れ幕を自宅のシーツに手書きして持って
いったりもしたそうです。そうしているうちに新譜のレコードをくまなく耳にし、
多数のクラブにも出入りして、流行りの音楽の動向にも詳しくなっていきました。

17歳になった頃、ハシムは50ドルで買ったカシオのキーボードとリズム・マシンで
頭の中に流れる音(とイスラム思想も?)を表した"Al-Naafiysh"のデモ・テープを
制作。トミー・ボーイでは認められなかったものの、高校の2年先輩だった
アルド・マリンが設立したカッティング・レコードが興味を持ち、スタジオで
再レコーディングを行って、カッティングの第一弾シングルとしてリリースされます。
同曲はすぐに大ヒットとなり、レーベルの運営も軌道に乗って、ハシムは
カッティング・レコードの共同経営者としても迎え入れられることになります。
同レーベルで自己名義の作品もリリースする一方で、インペリアル・ブラザーズや
ハイ・フィデリティ・スリー等のシングルのプロデュース/アレンジを手がけました。

"Primrose Path"は、彼のそんな活動が最も勢いに乗っていた頃の'86年にリリース
された、ソロ名義では3枚めのシングル。曲のタイトルはシェイクスピアからの
引用で、「歓楽の道、快楽の追求」のような意味らしいです...作曲/アレンジ/
プロデュースはハシム自身ですが、演奏には「The Force」とクレジットされた
5人のミュージシャンが参加しています。

「真に賢明な人間だけが暗黒の力を手に入れることが出来る...(Only The Truly
Wise Ones Can Become The Power Of Darkness!)」という意味深な
ナレイションから始まり、生演奏とTR-808の打ち込みを併用したドラムが
アップ・テンポのビートを刻みます。ストリングス・シンセとリズム・ギターが
鳴り、ラジオ・ヴォイス風に加工された男性の声で曲名が連呼され、さらに
日本語で「南無妙法蓮華経」と繰り返されます。つづいて手弾きのエレクトリック・
ベースが太くウネるソロを取り、このベース/曲名/「ナンミョー」が交代で登場して
曲が進んでいきます。ところどころでTR-808のビートやリズム・ギターがアクセント
を入れながら曲はベースを中心に進み、終盤はベース/ギターがアドリブでソロを
取っているところでスパッと終了します。

打ち込みリズムやシンセ類を使いつつも、生楽器を大きく取り入れてダイナミックな
音を作るのが今作の狙いなのかと思います。曲のテーマは宗教的/文学的なのに、
音のほうはベースの低音が腰にくるゴリゴリの肉体派なのがこの人らしい。けっきょく
アルバムは一枚も発表しなかったけど、エレクトロにクロいノリを持ち込んだ彼の
作品は忘れられません。





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クロい音楽全般が好きなのですが、 ここではエレクトロとオールド・スクールの アナログ盤に絞って紹介していきます。

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