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Big Apple Production "Genius at Work" (J&T JTT 102) 1984

bigappleprod.jpg
ビッグ・アップル・プロダクションのシリーズは'80~'90年代の間に
全部で6枚のシングルを発表したメガミックス/マスターミックスのシリーズ。
このシリーズは全てピーター・ダフ(またはサー&ダフ)という名義の人物が
プロデュースしたとクレジットされていますが、これは架空の名義で、
実際にミックスを行っている人は盤によって毎回異なります。内容が
内容だけにこのシリーズは正規の盤でなくブートレグとしてしかリリースされて
いません。当ブログはブートは取り上げないのが原則ですが、このシリーズは
メガミックスの古典として認識されていること、ラテン・ラスカルズの
代表作と言えばまずこのレコードが頭に浮かぶことから、例外として取り上げる
ことにしました。

先に書いてしまいましたが、この"~Vol.II"でミックスを担当しているのは
ラテン・ラスカルズ。彼らはNY在住のヒスパニック系アメリカ人、
アルバート・カブレラとトニー・モランのコンビです。既にファンタジー・
スリー
ハイ・フィデリティ・スリーの項で名前を挙げていますが、この頃
から'80年代終わりごろにかけて、膨大な量の(かつクオリティの高い)リミックスや
エディットを手掛けて、エディット界のキングとしてその名をとどろかせて
います。

アルバート・カブレラはNYのアッパー・イースト・サイド出身。十代の頃から
ストリートDJとして活動しつつ、地元の仲間たちに自作のミックス・テープを
手売りしていたとのこと。テープ作りのネタ探しで訪れたダウンタウン・レコーズ
というレコード店で、アルバートは同店のDJとして働いていたトニー・モランと
出会います。アルバートのミックス・テープに興味を持ったトニーは、店頭での
演奏用にマスターミックスのテープ作成を依頼し、出来上がったテープは頻繁に
流されて客たちの間でも話題になっていったそう。その客のひとりがスペシャル・
リクエスト
のメンバーだったカルロス・デ・ヘスースで、カルロスは自身が務める
ラジオ局WKTUでそのテープを使用させてくれと依頼します。当時のアルバートは
カセット・デッキしか持っていなかったので、カセット・テープの音源をオン・エア用の
オープン・リールに落とす作業をトニーが行い、その頃からアルバートとトニーの
親交が深まってラテン・ラスカルズが結成されたそうです。

WKTUでのオン・エアは、二人の人気が高まってメジャーなKiss-FMに移籍するまで
数年間つづけられます。レコードと二台のターンテーブルを使用した生のプレイに
よるDJミックスが主流だった当時のマスターミックス・ショウの中で、
テープ・エディットを駆使したアルバートのミックスは緻密かつ斬新で、業界内でも
噂が広まり、それが今回のブート盤製造につながることになります。

タイトルからもわかるようにこの曲は"Big Apple~"のシリーズの中で二番目のリリース。
繰り返し書いているようにこのシリーズは複数のレコードをブレイク・ミックスした
マスターミックス物の内容なのですが、この盤はエレクトロのレコードが多数使われて
いるのが特徴になっています。

ラジオ局の選局ツマミを回すSEからスタートし、ラジオの番組内の一曲のようにデイヴィ・
DMXの"One For The Treble"がはじまり、数十秒でカーティス・ブロウの"AJ Scratch"の
アカペラ部分に変わります。それに被さるようにシェリル・リンの"Encore"の歓声と
TR-808のイントロが繰り返され...というように目まぐるしく曲が変わっていきます。
曲を順にミックスするだけでなく、複数の曲を組み合わせたり、フレーズを短く
切り刻んだりと編集でなければ出来ない技も多く盛り込まれています。全ての曲目
の解析は大変なのでこちらこちらを参照してほしいのですが、エディットとミックスを
駆使して、曲が変わる度あっと驚かされ、その連続で8分以上が過ぎていってしまいます。
構成力の見事さにも感服で、演奏しているわけでもないのに「曲」としてすごい、
エディットはそれ自体が作曲だと思い知らされました。

エディットに興味のある方は下に挙げた本に非常に詳しく述べられているので、読んで
みて下さい。なお、私が持っているこの盤は白地に黒のインクが乗ったものですが、
赤い線が入ったものやレーベル・デザインがかなり違うものが複数あるようです。
ブートなのでどれがオリジナルなのかも正確には判らずでした...






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クロい音楽全般が好きなのですが、 ここではエレクトロとオールド・スクールの アナログ盤に絞って紹介していきます。

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