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M.C.Crash"Life On The Street"(Beauty And The Beat BAB 109)1987

mccrash.jpg

M.C.クラッシュは'87年のこのシングル一枚のみで消えてしまったラッパー。
本名はT.サイザーと言うようですが、詳しい経歴は不明です。YouTubeの
この曲のビデオのところに、クラッシュの地元の後輩だったという
Seelife Allahuなる人物のコメントがあるのですが、それによると
出身はニュー・ジャージーのリンデン地区(ビューティ・アンド・ザ・
ビート・レーベルのオフィス近く)、リリース当時は十代後半~二十代アタマ
ぐらいだったはず、とのこと。

プロデュースはこのレーベルのオーナーでもあるデューク・ブーティ。
彼の経歴はこちらを参照してほしいのですが、'87年というとレーベルでも
最後期のリリースで、セールス面では今ひとつだったようです。NY周辺では
既にビースティ・ボーイズやパブリック・エナミー辺りがデビューしていて、
未だにエレクトロ的な音を引きずっているブーティの音作りはやや分が悪かった
のかもしれません。それで、近所で評判だった若造ラッパーに焦って声を
掛けてしまった...みたいな感じかなあ。

急停車する車のSEから入り、すぐに「ズドーン」というハンマー・ビートが
炸裂、連打されるビートをバックにガヤが流れ、その中からクラッシュの
ラップが浮かび上がってきます。オーケストラ・ヒットや重いベース、
スクラッチ等も随所に絡みながら曲はすすみ、サビではこちらもブーティ作品
ではおなじみのドリルのように高速ロールするドラムが入ります。詞の内容は
ストリートでのタフな生活を語っているのですが、激しいバックの音に埋もれて
しまってよく聴こえない...終盤に長めのスクラッチ(なかなかのテクニシャン
なのでコスっているのはDJチーズか?)が入り、その後は再び街頭のSEとガヤで
終わります。

サンプリングを駆使してノイジーな重低音が暴れるブーティの特徴的な音は
今作でも変わらずカッコイイのですが、毎回同じなのでマンネリ臭も感じられ
ます。フレディ・フレッシュ本によると今作はこのレーベルの作品の中では
最もレアな一枚とのことですが、私は当時リアルタイムで買っていたので
あまり実感が湧かない...買って一度聴いて「ああいつもの音だな」と確認した後は
何年もしまい込んだままでした。ブーティ自身も、この頃を境にレコーディングから
遠ざかっています。



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Rich Cason And The Galactic Orchestra"Year 2001 Boogie"(Rappers Rapp 12" 1991)1983

richcason2001.jpg

"Year 2001 Boogie"は'83年にリリースされたリッチ・ケイソン&ザ・ギャラクティック・
オーケストラの初のシングル。リッチの経歴に関しては、以前"Space Connection 2012"
紹介した際に詳しく書きましたので、そちらをご参照くたさい。

以前も書きましたが、この曲はキャプテン・ラップの"Bad Times"とトラックが酷似していて、
「どちらが先に作られたものかは不明」等と書いてしまいましたが、こちらのインタビュー
よると、もともとはラッパーズ・ラップ・レコードのオーナー、ダフィ・フックスIIIからの
依頼で「プラネット・ロック」のようなインストのエレクトロの曲を作ることになり、その曲に
ダフィが"Year~"と命名。完成したシングルはクラブ・ヒットしたのですが、この曲を
聴いたサターン・レーベルのオーナー、クレタス・アンダーソンが友人であるダフィに
同曲のラップ・ヴァージョンを作らせてくれと依頼してダフィは快諾。リッチは"Year~"の
トラックをサターンに提供し、サターン側ではジミー・ジャム&テリー・ルイスに依頼して
ベースとドラムを一部追加。その上にキャプテン・ラップとキンバリー・ボールが
ヴォーカルを加えて出来上がったのが"Bad Times"になるのだそうです。リッチは「"Year~"は
ダフィとクレタスのジョイント・ベンチャーみたいなものさ」とも言っています。

名義はギャラクティック・オーケストラになっていますが、実はメンバーはリッチ一人。
「録音時に様々な楽器を一人で操ったのでこんな名にしてみた」そうです。作曲/
プロデュースも彼で、スタジオで黙々と演奏する姿が思い浮かびます。

スタートと同時に「ミューン」というチープなシンセが絶えず鳴り、続いてTR-808が
アップ・テンポのビートを刻みます。シン・ドラムがピョンとアクセントを付け、
シンセ・ベースがブワブワと跳ね、ホーン・シンセが合いの手を入れる中を
ストリングス・シンセがメインのメロディを弾いて曲が進んでいきます。サビで
転調が入りますがすぐまた元の展開に戻って2小節のフレーズが繰り返され、
その後はわずかにアドリブが入って変化を付けます。終盤にブレイクが入り、
1分ほどシンセ・ベースのソロがつづきますが、その後は元に戻ってフェイド・アウト。

先に"Bad Times"を聴いていたせいか、展開やアレンジがやけにあっさりしていて
どこか物足りない...ただ"Space Connection"と比べると、シンセ・ベースの
ブヨブヨ音が前に出ているせいか、リズム・アレンジ的にはなかなか良いように思います。
「プラネット・ロック」を意識して作った割には今いちテンション低い気もしますが(汗)。
ホーン/ストリングスの絡め方にはR&Bの名残を残していて、ここら辺にはリッチの
クセが出ているようです。






キャプテン・ラップ"Bad Times(I Can't Stand It)"

Joy Vogel"Beat Box"(TLO TLO 9105)1986

joyvogel.jpg

ジョイ・ヴォーゲルは'80年代半ばにハリウッド周辺で活動していた女性シンガー。
本名はJoy Vogelbacherと言うらしく、そちらの名義では女優としても活動していて、
日本でも公開されたようなメジャー作品への出演歴も残しています。

'59年生まれとのことなので今作リリース当時は27歳。フランス盤のピクチャー・
ジャケット
を見ると白人で、なかなかの美女です。この前年に"The Girl"という
シングルでデビューし、"Beat Box"は2作目になります。

彼女の作品に毎回関わっているのが作曲家/プロデューサーのロバート・マーサー。
ロバートは'47年生まれの白人男性で、'82年ごろからプロデュース業を開始、
自身のレーベル、マーサー・プロジェクトではダンス・ポップ系の作品を作りつつ、
白人ブルース・バンドのマイティ・フライヤーズやダグ・マクリオードのグループ
等にも関わり、'00年前後からはジョエル・R.L.・フェルプス&ザ・ダウナー・トリオ
なるオルタナ・ロック系バンドのベーシストとして活動しています。ここら辺の
作品は私の管轄外なので正直全くわかりませんが...

"Beat Box"はジョイとロバートの共作で、トラックの演奏はおそらく大半をロバート
が行っています。スクラッチを担当しているジョニー・リヴァースはこの後ゲフィンから
メジャー・デビューする7A3や、アイス・Tのライム・シンジケートとの関わりをもつDJ。
エンジニアのブッカー・T.IIIは「グリーン・オニオンズ」等で知られるあのオルガン奏者の
息子です。

スタートと同時に重低音の打ち込みビート、ブヨブヨのシンセ・ベースをバックに、
ラジオDJに扮した男性がナレイションをはじめ、曲を紹介します。ヴォコーダーが
客を煽るように短く唄った後、ジョイのラップがスタート。あどけなさの残るギャル声で
いちおうリズミックに喋ってはいますが、韻も怪しいし、形だけ「ラップしている」
みたいなタイプです。ブレイクで短くシンセ・ソロ~ビートにエディットが入った後、
ジョニーのスクラッチが1分ほど入り、両チャンネルを派手にスクラッチ音が飛び交います。
その後は童謡?かバロック?の有名曲(タイトルわからず)を引用したシンセのソロが入ったり、
ジョイがチップマンクス風のピッチ変更声と会話したりしてアクセントを付け、
終盤にヴォコーダーの長めのソロが入ります。

レーベルのTLOはデン・ハーロウ等のユーロ・ディスコ系の曲を主にリリース
している会社で、この曲もエレクトロ/ヒップホップというよりジャネット・ジャクソン
辺りを意識したダンス・ポップにスクラッチや女声ラップを乗せた、という感じ。
ジョイのヴォーカルをミュートしたB面の"Male Mix"のほうが、エレクトロ好きの
間ではナイス・ヴォコーダー・ファンクとして評価されているようです。



うっかりしてる間に20,000ヒット達成してました...
いつもご来訪ありがとうございます。

10,000ヒットの時と同様にまた壁紙を
作ってみましたので、ご笑納下さい。
タテ1200ピクセルxヨコ1600ピクセルにしてあります。

<ニュークリアス壁紙2>
newcleus02c.jpg


ニュークリアスのセカンド・アルバム"Space Is The Place"
ジャケットをスキャンして適当なサイズにカット、グループ名の
ロゴを元ネタ画像から移植...とやってることは前回と全く同じです。
イラストを担当しているのも同じ漫画家のボブ・キャンプです。


<デューク・ブーティ壁紙>

duke_bootee_wall01a.jpg

デューク・ブーティのアルバム"Bust Me Out"のジャケットの
写真をスキャンして壁紙サイズにカット&アーティスト名ロゴを
移植...という同様のパターンです。生徒役のモデルの演技が
クサいし、ブーティの名前の書体もプレーンなもののせいか、
どうもパッとしないですね...生徒役を参加ミュージシャンが
演じてでもいたら面白かったのに。先生役のブーティが
指さしている黒板の落書きが気になる...

最近は、更新も完全に週一ペースでのんびりと
やっておりますが、これからもよろしくお付き合いください。

Junior Gee & The Capital Boys"Check Us Out"(Tai Wan TWD 1948)1984

juniorgee.jpg

ジュニア・ジー&ザ・キャピタル・ボーイズは'84年にこのシングル1枚だけを
残したグループ。キャピタル・ボーイズとの連名ではこれのみですが(ジョン・
ピールの番組のセッションに未レコード化の曲が数曲あり)、ジュニア・ジーは
ソロで多数のレコーディングを行っています。

ジュニア・ジーは本名をポール・セヴィア(Paul Sevier)という白人男性ラッパー。
'65年にロンドンで生まれ、10代半ばからクラブに出入りしてはパフォーマンスを
披露して注目を集め、16歳で早くもレコード・デビューします。そのシングル
"Caveman Rock"をリリースしていたマスター・ファンク・レコーズは、UKの
DJ/プロデューサーのトニー・ウィリアムズ(アメリカのジャズ・ドラマーとは別人)
が設立した会社。同レーベルはトニーを中心としたスタジオ・ミュージシャンによる
ファンク・マスターズというグループのシングルを多数リリースしているのですが、
"Caveman~"もファンク・マスターズが演奏するトラックに、ポールのラップを
乗せたものでした。

"Check Us Out"は翌'84年に発表されたセカンド・シングル。レーベル名が変わって
いますが実はこちらもオーナーは同じトニー・ウィリアムズで、アレンジ&プロデュースも
彼が担当しています(A.W.ウィリアムズは彼の変名)。キャピタル・ボーイズは
DJアンバサダー、DJスクラッチ、DDの3名。彼らは他の作品でのレコーディング歴が
見当たらず詳細は不明ですが、アンバサダー/スクラッチの2人は(名前に反して)
ラップ/ヴォーカルを担当し、DDがスクラッチを行っているとのこと。録音&ミキシング・
エンジニアのマーク・ルサルディはセックス・ピストルズ/PILからON-U関連、シェイメン、
ジャー・ウォーブル等も手掛けるUK産ダブの重鎮です。

スタートと同時にリン・ドラムがアップ・テンポのビートを刻み、2小節のフレーズを
繰り返すエレクトリック・ベースとホーン・シンセがアクセントを付けていきます。
"You Better Believe"等と軽く唄った後、3人がラップをスタート。ワルっぽく掛け合いで
絡みながら盛り上げていきます。ファンキーなリズム・ギターやシンセ類も加わり、
それらにところどころでダブ処理が施されながら掛け合いラップがつづき、
サンプリングされた"B-B-B-Break"の掛け声と共にブレイクへ。US産だとここで
ドラムのみに抜けることが多いのですが、こちらはラッパー達が消えたのみで
バックの演奏類は継続しています。その後はラッパー達のソロ・パートへ移り、
DJスクラッチ~ジュニア・ジー~DJアンバサダーの順に喋ります。声質から
察するにジュニア以外の二人は黒人のよう。その後はダブ処理されたシンセのソロや
アドリブでのラップがつづき、フェイドせずにスパッと終わります。

3人が曲名の"Check Us Out"という文句を中心に同じ言葉を繰り返し、掛け合って
盛り上げていくというスタイルはトレチャラス・スリーの影響を感じさせます。
打ち込みやシンセ類も使っていますが、まだエレクトロ感は希薄で、シュガーヒル辺りを
意識したディスコ寄りのトラックにダブ処理がいくらか耳に残る程度。まだUS産の後を
追っている感じでしょうか。

ジュニア・ジーは'80年代後半まではラッパーとしてソロ・シングルを数枚リリース
した後、'90年にはインダストリアル/アンビエント系グループのフッドラム・
プリーストに加入。更にその後は敬虔なクリスチャンという出自を生かして
ゴスペル・ラップ的な音楽をやっているようです。最近のインタビューの映像
見ると、見た目はそれなりにミュージシャンぽい(かなり太ってますが)のに、
語り口は非常に穏やかで「悟った」感が強く伝わります(笑)。







ジョン・ピール・セッション時の曲"Love Money"。こっちのほうが機材がチープな分エレクトロぽい?
プロフィール
クロい音楽全般が好きなのですが、 ここではエレクトロとオールド・スクールの アナログ盤に絞って紹介していきます。

KDMX

Author:KDMX

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