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Co-Dee-Mi-Cee & Cocollo Creme"Rhythm Of The Beat"(Hide-A-Way Co-Dee,Creme 02)1986

codeemicee.jpg

コ・ディー・マイ・シー&ココロ・クリームは'80年代半ばに2枚のシングルを
残したMCのデュオ。本名はコ・ディー~がデリック・スミス(Derrik Smith)、
ココロ~がリッキー・アーチャー(Ricky Archer)といいます。

二人の経歴は全くわからず...デビュー・シングルの"Street Rhymes"は
レゲエ好きからはよく知られたプロデューサー、ハリー・ムーディーの
ムーズ・インターナショナルからリリースされているのですが、音楽的にも
メンバーの発音を聞いてもジャマイカのミュージシャンとは思えないので、
ハリーがマイアミまで赴いて現地のラッパーをスカウト~録音したものと
思われます。

今回の"Rhythm~"はその翌年に発表されたセカンド・シングル。作曲/
アレンジ/プロデュースはメンバー二人と(レコーディングが行われた)
ハイド・ア・ウェイ・スタジオのエンジニアであるジミー・スターで、
演奏も含めた殆どをこの3人で行ってしまったようです。ジミーは
このシングルが初仕事のようですが、この後はスティーヴィ・Bや
ダイナミクスIIの作品等、マイアミ産のレコードでエンジニアリングを
手掛けている人物。2000年以降はロック系の仕事が中心になっているので、
彼は白人かもしれません。

エコーのかかったTR-808がミディアム・テンポのビートを刻み、デリックが
"People all across the Nation Listen to this Awesome Sound Creation"と
唄います。スクラッチがグシャグシャと派手に両チャンネルを飛び交った後、
2人のMCが掛け合いラップをスタート。まだあどけなさが残る声ですが、
ラン=DMCを意識した(マイアミ産にしては)けっこう本格的な掛け合いを
聞かせます。キメで曲名を唱和した後ブレイクが入り、フリーダムの
"Get Up And Dance"がコスられます。その後はまた掛け合いに戻って
「オレ達のライムで皆を踊らせるぜ」等と喋ってサビではスクラッチ~という
流れが繰り返されますが、コスリネタが途中からハシム"Al-Naafiysh"
替わります。終盤は各々のMC名を連呼してスパッと終了。

TR-808のビートとスクラッチだけをバックにしたシンプルな音ですが、
T・ラ・ロック&ジャズィ・ジェイの"It's Yours"を思わせるクロいノリが
カッコイイです。B面の"Like Dis Y'All"と"Betty Sue"も前者はTR-808のみ、
後者はヒューマン・ビート・ボックスのみをバックにライムを聞かせる
内容で、彼らはMCとしての力量にかなり自信を持っていたことをうかがわせます。
マイアミ・ベース・サウンドもこういう路線で進化していけば良かったのに...
と思ってしまいました(汗)。



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Roxanne Shante"The Def Fresh Crew"(Pop Art PA 8504)1986

roxanneshante01.jpg

ロクサーヌ・シャンテ(本名ロリータ・シャンテ・グッデン)は'69年、クイーンズ
生まれの女性ラッパー。前回のUTFOの際に書いたように、"Roxanne,Roxanne"
大ヒットしていた時にそのアンサー・ソング"Roxanne's Revenge"でデビュー
しています。

デビューのきっかけは、マーリー・マールとその師匠ミスター・マジック、そして
彼らのマネージャーだったタイロン・ウィリアムズの3人が、彼らの主催する
イベントでUTFOのメンバーが出演をキャンセルしたということについて不満を
持っているという話をしていたところ、そのことをシャンテが聞きつけて
"Roxanne~"のアンサー・ソングを自分のラップで作らないかと持ちかけての
もの。マーリーたちはそのアイデアを面白がり、マジックが彼のラジオ・ショウで
使用しているスタジオにてレコーディングが行われます。もともとはラジオでの
生放送中に行われたパフォーマンスをそのままレコード化してしまったそうで、
マールがUTFOの曲のインスト版を流す上をシャンテが即興でラップしたもの
なんだそう。

UTFO側には無断でトラックを使用したため、抗議を恐れてマールはリズム・
トラックを自宅のベッドルームで録り直したヴァージョンも作り、ポップ・
アート・レコーズよりシングルが発売されるや25万枚を売り上げる大ヒットに
なります。これを受けて今度はUTFO側がそのアンサー・ソングをリアル・
ロクサーヌなる女性ラッパーに作らせ...という流れを経て「ロクサーヌ・
ウォーズ」が全米に広まっていき、シャンテは弱冠14歳にして超ホットな
女性ラッパーという地位を得たのでした。マールは初プロデュース作の
ディンプルズ・Dラン=DMCのアンサー・ソングだったし、ジュース・クルー
設立後はBDPとのビーフが起こる等やたらと問題作を出しているようにも
みえますが、あくまでこれはレコード上での演出で、互いに切磋琢磨していく
のを面白がっていたように思えます。

話をシャンテに戻すと、その後もマールのプロデュースでつぎつぎと
シングルをリリース。4枚めのシングル"Queen Of Rox"まではロクサーヌ関連の
話題を中心にした「ディス」ソングを出していたのですが、ブームも一段落した
'86年にそれまでとは趣を変えたこの曲を発表しています。

この曲は、トラックに楽器が一切使用されておらず、ビートを刻むのは
今作が初レコーディングになるビズ・マーキー(作曲者のマーク・ホールは
ビズの本名)によるヒューマン・ビート・ボックスのみ、その上をシャンテが
即興でラップしたものをマールがレコーディングしています。

歓声の中、シャンテが"We came here tonight to get started To cold act ill
or get retarded..."と宣言し、ビズが「ハハ」という笑い声/口を尖らせて
「ブッ」と出す音/舌打ちの音/フィンガー・スナップの音を組み合わせて
ビートを刻みます。シャンテがラップをはじめ、自分とビズを紹介して
自分たちがいかにフレッシュで優れたラッパーかを語ります。ブレイクでは
ビズが笑い声のみでビートを組んだり、「ミャウ、ミャウ」と猫の鳴き真似で
アクセントをつけ、後半は「クラックなんかに無駄遣いしないで私たちと
パーティしようよ」と語ります。終盤に"Me and Biz,the Def Fresh Crew..."
と軽く唄い、ビズのビートが短く入って終わります。

シャンテの曲ではこれ以前のシングルのほうが実は「エレクトロ度」が高く、
この曲は全くその手の音が入っていないわけですが、ヒューマン・ビート・
ボックスとラップのみのシンプルな構成が却ってドープに聴こえて大好きな
一曲で、ついこちらを挙げてしまいました。こんな音でもシングル扱いとして
出してしまうところに、ダギー・フレッシュファット・ボーイズのデビュー時よりも
ヒップホップ・カルチャーが深化しているのも感じます。また、冒頭の
語り部分は声ネタとして人気が高く、ビートナッツやロウ・プロファイル等が
サンプリング/コスリに使用しています。







U.T.F.O."Hangin' Out/Roxanne,Roxanne"(Select FMS 62254)1984

utfo.jpg


U.T.F.O.は'83年にNYのブルックリンで結成されたグループ。メンバーは
カンゴール・キッド(本名ショーン・フィクワイア)、エデュケイテッド・
ラッパー(同ジェフリー・キャンベル)、ドクター・アイス(フレッド・リーヴス)の
3人のMCに、DJのミックス・マスター・アイス(モーリス・ベイリー)でした。
グループ名はUnTouchable Force Organizationの略だそうです。

もともとはドクター・アイスとカンゴール・キッドがフーディニ
バック・ダンサーとして出会って(フーディニのジャリルはドクター~の兄)
意気投合。一方でデュオとして活動していたミックスマスター・アイスと
エデュケイテッド~(以下EMD)は強力なリード・ラッパーを探していた
ところ、EMDがとあるパーティでカンゴールと出会い、さらにドクター・
アイスも紹介されてメンバーが固まったとのこと。

4人は設立されたばかりのセレクト・レコーズと契約し、プロデュースには
カーティス・ブロウの許から独立したR&B系グループ、フル・フォースが
あたります。さっそくレコーディングされたのがデビュー曲"Beats And
Rhymes"。今聴いてみるとそんなに悪い出来ではないと思うのですが、
ラップよりもフル・フォースの面々によるコーラス部分が目立つR&B寄りの
作風で、ヒットには至りませんでした。

つづいて発表されたのが今作。メインの楽曲である"Hangin' Out"は
またも不発でしたが、2曲めの"Roxanne,Roxanne"のほうがラジオから火が点き
大ヒットします。この曲の主題である「ロクサーヌ」という架空の女性を
詞のテーマにすることがブームとなり、いわゆるアンサー・ソングが
20タイトル以上も作られて、「ロクサーヌ・ウォーズ」といわれる
現象まで起こったのでした。ロクサーヌ・シャンテ(次回紹介します)のように
このブームに乗じてデビューするラッパーも出てきたり、本家のUTFOも
アンサーのアンサー・ソングを出す...等々話題が話題を呼んで全米規模に
広がっていきました(書いていてカリプソの流行の仕方を連想しました...)。
また、プロデュースしたフル・フォースにもこの頃からスポットが
当たるようになり、彼ら自身やリサ・リサ&カルト・ジャム等の
レコード・デビューにも繋がっていくのでした。

そんなわけで、今回は曲の紹介も"Roxanne~"のほうでいってみます。

カンゴールがEMDに語りかけ、EMDが応えるとリン・ドラムがビートを刻みます。
すぐにカンゴールのソロ・パートが始まり、それに合わせてアップ・テンポの
打ち込みのビートが刻まれます。途中から"Change The Beat"をコスるスクラッチが
加わりますが、基本的にはドラムとラップのみで曲は進み、サビではコーラスが
曲名を連呼し、オーケストラ・ヒットがそれに応えるように鳴らされます。
ラッパーがEMDに代わるとトラックはビリー・スクワイア"Big Beat"の
ブレイク・ビーツに代わり、引き続きロクサーヌの話題がビートのみをバックに
語られます。2度目のサビの後はラッパーがドクター・アイスに代わり、
ビートも打ち込みに戻ってサビ~スクラッチと短いヒューマン・ビートボックスで
フェイド・アウトします。

バックで鳴っているのは打ち込みのドラム(それもサンプリング風の乾いた音色)か
ブレイク・ビーツのみ、音よりもテーマや詞の面白さ、そしてラッパーの技量で
勝負!という曲でエレクトロ度はほぼ無しです。既にラン=DMCやLLクール・Jも
デビューしている時期で、ヒップホップのレコードに求められる質が変わって
きていることも感じます。この曲は、テーマだけ聞くと一過性のノベルティ系の
ものに思われてしまうのですが、3人のラッパーとしてのテクニシャンぶりを
聴くと感心してしまいます。カンゴールが"izz~"という造語を次々と繰り出したり、
EMDがえんえん"~ry"という語尾で繋げていくくだり等、ライム・デリヴァリーの
うまさが際立っています。この技量があってはじめて、「オレこそがロクサーヌに
ふさわしいオトコだ!」という3人の主張に皆が耳をそば立てて、それがヒットに
繋がったと言ってもいいかもしれません。




ビデオに登場する女性はこの後「リアル・ロクサーヌ」として
ソロ・デビューする人。商売上手です...




J.Griffin"Rock Attack"(Tashamba TAD 201)1982

jgriffin.jpg

J.グリフィンは'80年代初頭にマイアミ周辺で活動していた
男性シンガー。本名をジョニー・グリフィンと言うのですが、
ジャズ・サックス奏者のあの人とは別人です。

経歴等は全くわからないのですが、'82年にこのシングルで
デビューし、その後はこの曲のプロデューサーのノエル・ウィリアムズ
が関わった作品にゲスト・ヴォーカリスト/ラッパーとして
参加しています。

この曲は、タシャンバ・レーベル盤とその姉妹レーベルのコンダコから
出た盤があるのですが、スタッフ・クレジットが微妙に異なっていて、
コンダコ盤ではグリフィンも作曲者としてクレジットされていたり、
アレンジにダー・マーのロウレンス・ダーマーが関わったりしています。
タシャンバのほうはフレディ・ストーンウォールのサニービュー・
レコードがディストリビュートしているので、権利関係や利益の
分配を考えて(ワンマンな)ノエルがクレジットをいじったのかなぁとも
思うのですが、正確なところは不明です。

ディレイのかかったエレピがビヨンと鳴らされ、つづいて生のドラムが
ディスコ・ビートを刻み、リズム・ギターがファンキーに絡んできます。
男性コーラスが"Rock,Rock,Rock,Rock Attack!"と曲名を繰り返し、
その後はギター/エレピ/シンセ・ベースがソロを取って曲が進んで
いきます。ところどころでヴォーカルやシンセ類にダブ処理が施されつつ
インスト中心に進んでいき、そのままフェイド・アウトで終了。

打ち込み寄りにシフトしていくこの後のノエルの作品に比べると、
生演奏の比重が高く、シンセも入ったディスコ・インストといった感じの曲。
個人的にはこの曲のほうが手の混んだアレンジ、レゲエ・ルーツも
感じさせるダブっぽい音像も聴けて好きです。「エレクトロ化以降」の
曲は、妙にクリアーかつ音数が少なすぎて、どこかチープに感じて
しまいます。



プロフィール
クロい音楽全般が好きなのですが、 ここではエレクトロとオールド・スクールの アナログ盤に絞って紹介していきます。

KDMX

Author:KDMX

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