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Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force "I Wonder If I Take You Home" (CBS TA 6057) 1983

lisalisaandcultjam.jpg
リサ・リサ&カルト・ジャムは女性シンガーのリサ・リサことリサ・ヴェレスと、
ギター/ベースのアレックス"スパナドール"モーズリー、ドラム/キーボードの
マイク・ヒューズから成る3人組。デビューから一貫してフル・フォースの面々が
プロデュース/演奏でバックアップしています。

リサ・リサは'67年にNYのプエルトリコ系一家で10人兄弟の末っ子として生まれ、
子供の頃から歌手になることを夢見ていたそう。10代半ばの頃、昼はベネトンの工場で
働きながら夜はクラブに通っていたのですが、それはマドンナがファンハウスで
ジェリービーンに発掘されたという話を聞いて、自分も似た形でスカウトされないかと
期待してのものだったそうです。クラブ通いするうちにリサはパーカッショニストのマイクと
知り合います。彼はフル・フォースのバックアップ・メンバー兼ローディもやっていて、
リサにグループの結成を持ちかけます。ギターにマイクの友人だったスバナドールも
加わり、3人組になった彼らはフル・フォースのオーディションを受けて見事合格します。
合格の決め手はリサのヴォーカルの普通っぽさ、一緒に唄うのにぴったりの素人ぽさが
良かったからだそうです。

フル・フォースの全面バックアップで制作されたデビュー・シングル"I Wonder If~"は
いったんパーソナル・レコーズという小さなNYのレーベルから発売された後、すぐに
大手のCBSに買い取られ、先にイギリスで"Break Dancing"というコンピレイションの
中の一曲として発売されます。この曲はアメリカでも話題となり、アメリカのDJたちは
イギリスからの輸入盤をプレイしていたのですが、評判を聞いたアメリカのCBSがUSでも
発売するや大ヒットとなったのでした。

ラテンぽくシンコペイトするシンセ・ベースにムチのようにしなるシモンズ・ドラムが
絡み、TR-808が細かくリズムを刻んで、ヴォイス・サンプルがストリングス代わりに
鳴らされる上をリサが唄っていきます。上にも書いたとおりリサのヴォーカルは素人ぽく、
アドリブやシャウトも殆どなく音符のまま唄っている感じですが、それが却って可愛らしく
聴こえます。コーラスはフル・フォースの面々が取っており、彼らのオトコ声とリサの
ヴォーカルが会話のようにコール&レスポンスしたり、ハモったりして曲が展開していきます。

実際にはベースやシンセも入っているのですが、聴き終えて印象に残るのはビンビン鳴って
いるドラムとヴォーカルのみで、そんなリズム重視の作りがヒップホップ以降の唄もの
R&Bを感じさせます。また、リサのあっさり味のヴォーカルとラテン・リズムのアレンジは
シャノンの"Let The Music Play"辺りと並んでラテン・フリースタイル系の音楽のお手本に
なっていきました。







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クロい音楽全般が好きなのですが、 ここではエレクトロとオールド・スクールの アナログ盤に絞って紹介していきます。

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